Thursday, August 9, 2012

犬に噛まれる

手術日は9月4日に決定。その10日前にかかりつけの医者に会い、血圧を計ったり胸の音を聞いたり一通りの事をして、手術はそのまま決行される事になった。

手術一週間前、親しい日本人の友達とランチをした。男一人女3人の予定だったがその男がすっかり約束を忘れて現れなかったので、女ばかりのランチになった。
手術の事は黙っていようと思っていたが、女ばかりなので2人に来週乳がんの手術をするんだと伝える。後で考えるとこの時彼女達に伝えて本当に良かった。手術後、病院に連れて行ってもらったり美味しい差し入れを持って来てくれたり犬の散歩に行ってくれたり、結構遠くに住んでいるのにこまめに来てくれて本当に有り難かった。

彼女達と楽しいランチをした後、家に帰っていつものように夕方犬の散歩に出かける。
2ブロック先の道に、いつも吠えるアホの犬2匹がフェンスを出て、道路を走っている。
あ〜!我々を見てアホが猛烈に近づいて来る。うちの犬は弱虫さんなので無意識に犬を庇ったのか、アホ犬にふくらはぎを噛まれる。ズボンが血だらけになる。

ケガはたいした事なかったが、このアホ犬にはいつもあまり良い印象がないし、公道で放し飼いにしていて噛まれたので警察に電話する。到着に20分くらいかかったが、その場でずっと待っていた。

やっと二人のお巡りが到着、ケガをした足の写真を撮ったり飼い主から事情を聞いたりしている。「破傷風の注射はしているのか」と私に聞く。そんなの普通してるものなのかなあ・・・。してないと答えると、すぐ救急病院へ行けと言う。そのうちウ〜ウ〜と救急車が到着、兄ちゃん達がケガを見て「あ〜これは5ハリくらい縫う事になるね」などといい加減な事を言う。その頃から私は事の重大さにビックリし、気持ちが乱れる。飼い主に向かって「アンタのアホの犬のせいで何で私が救急車に乗って病院行かなあかんねん!私は来週乳がんの手術の為に出来るだけ静かに生活しとるんじゃ!」と泣いて叫ぶ。警察が私をなだめ、飼い主から引き離そうとする。

犬は救急車に乗れないというので警察、救急車と共に一旦家に帰って犬を置き、改めて救急車に乗せられる。来週入院する予定の救急病棟に入れられる。

待合室にはアホな子供とその親などでごった返している。月曜日は忙しいらしい。じっと待っていたら夫から電話。

「何があったんや!?』
「アホの犬に噛まれてんや」
「エ〜!大丈夫か?」
「大丈夫とちゃうわ。気分がメッチャ悪い」
「すぐ行くからな」

夫は隣の人から「郁子が救急車で家から運ばれた。その時警察も来ていた」という電話をもらったらしい。彼は仕事があったがキャンセルして駆けつけてくれた。

待つ事約4時間。
足は結局洗浄して軟膏を塗るだけ、破傷風の注射と痛み止めをもらった。お腹が空いていたので近くのメキシカンで食事して帰ったら夜の12時を過ぎていた。

ずっと静かな気持ちを保つのに成功していたのに、その夜は無性に腹が立ってそれを押さえられなかった。

アホな飼い主に対して。
私の病気に対して。

私はメチャメチャ腹を立てていた。




0 Comments:

Post a Comment

Subscribe to Post Comments [Atom]

<< Home