9月5日 14時間かかった再建手術
気持ちの悪い夜を過ごし、朝、手術待合室に送られる。
Dr. Dewolfe, 助手のケリー、ニコヤカに「さ、いよいよだね。頑張ろう」と言いに来る。
麻酔の先生は今回も男前。
昨日全く眠ってしまったので今日こそは半分起きて全てを見てやろうと思うのだけど、今回も見事ノックダウン、気がつくと全てが終わっていた。
夫「14時間もかかったらしいで」
私「え?ホンマ?」
夫「マイクロスコープで一つずつ血管をつなげる作業が大変ならしい」
私「そうなんか・・」
私は体力を消耗しているのを感じた。
喋れない、笑えない。
今回は救急病棟に入れられる。
皮膚移植が成功しているか、2時間ごとに血が通っているかどうかを調べるためらしい。
痛みは全く感じない。やはり喉がカラカラ。自宅から持って来た電動歯ブラシが大活躍。何度も何度も歯と歯茎を磨く。
夫に手をさすって欲しいと思った。それは夫でなくても良かった。ただ誰かに触れていて欲しかった。体に触れるという事は体にも心にも良い事なのだろう。命が要求していたとしか思えない。ただただ体に触れていて欲しかった。
夫が帰った後、ナターシャに手を握っていてもらう。
夜勤はまたまた最低な看護婦。喉が渇いているのになにもしてくれない。人に触る事が苦手な人で、まるで何か汚い物を触るような感じで私に触れる。ただ一つ、彼女が教えてくれて良かった事は、呼吸を深くする為に簡単な装置をくれた事。管があって、どれだけ深く呼吸しているかを計るようになっている。
手術をすると呼吸が浅くなるらしい。そのせいで肺炎を起こす事も少なくないという。使ってみるとあまりの呼吸の浅さにビックリする。
長時間の麻酔のせいか、昨日よりずっと疲れている。運ばれる食事は相変わらずマズそうで何も食べられない。テレビを見る気にもなれない。
手術後初めて聞いた音楽はエマニュエル・パユが演奏するシュスタコービッチのバイオリンコンチェルト。美しい、力強い音楽。励まされる。
痛みがあるとモルヒネを補給するボタンを押す。そのせいか、痛みはほとんど感じない。
夜は本当に寝苦しく、気持ちの悪い一夜を過ごす。それは痛みではなく、喉が渇くからだ。看護婦は定期的に胸の血流の音を調べに来る。
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